コーチング研修

「コーチング研修」は、対象となる相手に対して、コーチングにより潜在的な能力ややる気を引き出すスキルを習得するための研修です。この研修は部下を持つ上司の方、職場チームのリーダーの方などを対象にしています。

コーチングは、主にビジネスでは「相手に働きかけ、相手から望ましい言葉や行動を引き出す」という意味で使われます。部下やチームメンバーに対してコーチングを実践することで、自身で目標設定や能力開発、問題解決の糸口を導き出すためのサポートをする取り組みです。

ビジネスシーンにおいてコーチングが求められる背景には、人手不足が深刻化する状況において、少ない人数でも組織力や生産性を向上し、組織やチームのパフォーマンスを最大化させたいといった切迫したニーズがあります。指導者が順序立てて詳細に説明していくティーチングと、カウンセリング的なアプローチであるコーチングを、組織のメンバーの状況に合わせて使い分けることで、より効果的な指導が可能になります。

セゾンパーソナルプラスの研修では、コーチングの目的やプロセス、ティーチングとの使い分け方法などについて理解を深めます。またロールプレイングを通じて、コーチングの代表的なスキルとして知られる「傾聴」「承認」「質問」といったカウンセリング手法を身につけ、部下の成長を促す具体的なスキル習得を目指します。

コーチングの技術を身につけるためには、まずは指導者としてコーチングを実践する上での心構えを認識させることが課題となります。

指導者と指導を受ける部下の間で適切なコーチングが機能していないと、自発的に考える人材（自律型人材）が育ちづらく、部下がなかなか独り立ちできないといった問題が生じます。さらに、部下のモチベーション維持ができず、ポテンシャルを引き出せないばかりか、成長の鈍化や早期離職につながる恐れがあります。

こういった問題は、コーチングの意味・目的を把握せずに、「何となく」でコーチングのような振る舞いをしてしまっていることが原因で起こります。また指導者が「ティーチング」と「コーチング」の役割の違いを理解しておらず、使い分けられていないこともコーチングがうまく機能しない要因の一つです。

セゾンパーソナルプラスの研修では、こうした状況を改善するために指導者の方々に改めてコーチングという言葉の由来や、コーチングが目指す目的について理解を促します。さらにコーチングとは対称的な指導方法である「ティーチング」との違いを理解し、それぞれを使い分ける方法を身につけます。

適切なコーチングを実践するためには、コーチングに求められるスキルや、望ましいコーチングのプロセスを理解することが重要です。

コーチングは、実施する目的や意義を理解していても、正しい取り組み方を知らなければ効果は期待できません。物事には正攻法とされる基本的な取り組み方があるように、コーチングについても正攻法があります。

まず、コーチングには「傾聴」「承認」「質問」の3つのスキルが必要とされます。相手との会話の中でこの3つのスキルを意図的に使い分けられなければなりません。またコーチングには望ましいとされるプロセスがあり、そのプロセスに沿って相手との対話を進めることで、やる気や気付きをより引き出しやすくなります。

我流のコーチングでも一定の効果を得られる指導者がいるかもしれませんが、再現性がなく非効率的といった理由でおすすめはできません。

セゾンパーソナルプラスの研修では、コーチングで必要とされる3つのスキル「傾聴」「承認」「質問」について理解を深め、実践のポイントを学習します。またコーチングを行う際の望ましいプロセスを理解し、各プロセスの考え方や行動のポイントを学び、実践するためのスキルを身につけます。

実際に部下を指導する場面でコーチングスキルを発揮できるようになるためには、実務に近い状況で実践させることが課題となります。

コーチングの基礎知識や実践方法を知っていることと、それを実際に部下に対して実践できることは同じではありません。相手から引き出したい内容や、コーチングを実施する環境、相手との関係性などによって、対話の仕方は変わってくるはずです。そういった中で、コーチングスキルを発揮するには、実際に対話によるコーチングの訓練をして精度を上げる必要があります。

セゾンパーソナルプラスの研修では、ケース事例を用いてコーチングのゴールまでの道筋をシナリオとして策定するワークを実施します。これにより、相手の状況に応じてどのようにコーチングによる対話を進めていくと良いかを考えるスキルを養います。またロールプレイング形式の演習を行うことで、コーチングにおける実践的な対話のスキル習得・定着を図ります。