OJT研修

「OJT（On-the-Job Training）」とは実務を通じて教育対象者のスキル・能力アップを図る教育指導方法です。
OJT研修では組織の管理職やグループリーダーなど、OJT指導に携わる方を対象に、OJT指導の基礎を習得させるとともに、実践演習を通じて育成対象者に合わせた指導ポイントを理解させます。

変化のスピードが早く、深刻な人手不足が起こっている現代では、育成担当のOJTの質の向上が求められています。このようなビジネス環境ではどのような組織も、人材育成をじっくり行う時間的・人員的余裕がありません。そのため、OJTの質を高めて、育成にかける時間を抑えつつ、早期の独り立ちを目指すことが期待されます。

OJTは業務を直接教える指導法であるため、早く業務に慣れ、戦力化できるというメリットがあることから、さまざまな組織で積極的に取り入れられてきました。しかしその反面、OJT担当者の知識やスキルによって育成効果や指導効率にばらつきが出てしまいます。同様に、統一的な指導を実施したとしても、指導を受ける側の個性や能力次第では効果・効率にばらつきが出ます。

セゾンパーソナルプラスの研修では、OJTの質の向上や育成効果のばらつきを解消するための研修プランをご用意しています。OJTを実施する上で押さえておくべき基本的な考え方やスキルを理解するとともに、育成対象者のパーソナリティに合ったOJTの進め方や、限られた時間の中で効果的なOJTを進める方法を身につけます。

効率的で育成効果の高いOJT指導を行うには、まずはOJT指導に必要となる基本的な知識や取り組み方を理解させることが課題となります。

OJTは実務の中で育成するものだといっても、初心者や未習熟者を指導する場合、場当たり的に業務を与えるだけではうまく育成することはできません。OJTの目的やゴールを認識した上で、計画的に指導を行うことが求められます。

「場当たり的なOJT」になってしまう原因としては、育成担当者がOJTの進め方やポイントを理解していない、またはそもそも業務についての知識やスキルが不十分なことも考えられます。その結果、育成効果が出ないばかりかOJT担当者の通常業務にも悪影響が及び、組織全体として生産性が落ちるといった問題につながります。

セゾンパーソナルプラスの研修では、「場当たり的なOJT」にならぬよう、OJTの意義や目的、メリット・デメリットなどの基本的な知識を学習します。さらにOJTの基本ステップである「4段階職業指導法」やOJT指導のシナリオ作成方法を学び、育成現場での活用を目指します。

育成の到達目標水準を達成するためには、指導対象者のタイプに応じた指導のポイントを理解・習得することが必要です。

OJT担当者の知識・スキルのレベルによって育成効果のばらつきが出てしまうのと同様に、指導を受ける側の性格や業務の習熟度によってもばらつきは起こります。OJT担当者が、指導対象者各人のタイプに応じて指導方法を工夫することができれば、育成効果のばらつきは抑えられ、目標としている到達水準に近づけられます。

しかし、OJT担当者が指導対象者のタイプに応じて指導方法を工夫することは容易ではありません。これは、指導対象者にはどういうタイプが存在し、該当するタイプにはどう指導すると効果が出やすいのか、という知識を持っていないためです。そもそも「指導対象者に応じて指導の仕方を変えるべき」という認識自体を持っていない場合も少なくありません。

セゾンパーソナルプラスの研修では、育成対象者の習熟レベルや性格などによって指導方法やアプローチを変える必要があることを理解させます。その上で指導対象者の代表的なタイプについて理解を深め、タイプごとの指導のポイントや実践方法を学習します。

組織としてOJTによる育成効果を向上させるためには、OJT担当者の指導スキルを底上げすることが課題となります。

育成担当者任せのOJT指導では、指導者の指導スキルの程度によって育成効果に大きな差が出ます。組織としては、すべての指導対象者が育成到達目標をクリアする状態が望ましいですが、育成担当者の指導スキルが不足していると目標達成の実現は困難です。その問題に対策するために、育成担当者のOJT指導スキルの底上げが求められます。

育成効果が出ないことのボトルネックになっているのが、OJT指導の実践経験とフィードバックの機会の少なさです。研修を活用するなどして、育成現場を想定した実践・訓練が必要ですが、それができていないと場当たり的な指導から抜け出せず、結局OJTがうまく進まないといった問題が生じます。

セゾンパーソナルプラスの研修では、ケース事例をもとにOJTによる指導のシナリオを実際に作成するワークに取り組みます。さらに、作成したシナリオを使ってロールプレイング形式でOJT指導を進める練習を行います。ワークやロールプレイング演習では受講者同士でフィードバックし合うことで、自身の足りないスキルを自覚したり、ほかの受講者の良い部分を吸収したりと、OJT指導スキルの向上に生かすことができます。