5S研修

「5S研修」とは、5Sの意義や目的について深く理解し、生産性の高い組織づくりへの道筋を構築する方法を学ぶ研修です。

「5S」とは、「整理・整頓・清掃・清潔・躾（しつけ）」のことで、古くは製造業や建設業を中心に、職場の安全性確保や品質管理を目的に導入されたと言われています。現在では、5Sを徹底することで職場の生産性が向上し、継続的な業務改善につながるとの考え方が広まり、業種業界を問わず多くの企業で導入されています。

5S活動の真髄は、現状を常に見直し、ムリムダを発見してすばやく業務改善を行い、最適化された新しい方法をスピード感をもって定着化する組織文化や体制づくりの方法論を組織的に実践することにあります。

変化のスピードの早い現代にあって、企業には新たな技術や考え方をすばやく吸収し、自社の事業活動に生かすことが求められています。5Sが徹底されている職場では業務が整理されているため、新たな技術や考え方の導入にあたっての新たな業務フローの構築が効率的に進みます。

一方で5Sが徹底されていない職場では、業務が整理されていないため、新たな業務フロー構築に時間がかかってしまいます。つまり、変化のスピードの早い今日だからこそ、組織の対応力を上げる上で5Sを徹底できる組織文化と体制作りが不可欠といえるのです。

セゾンパーソナルプラスの研修では、職種・階層問わず、5Sの基本的な考えを理解したい方を対象に、5S活動の意義、目的、実践のポイントなどの基礎知識を学習します。さらに、組織に5Sを導入するための具体的な手順や浸透させるための方法を身につけます。

5S活動を意味ある取り組みにするためには、まずは5S活動の意義や必要性について認識することが重要です。

組織で5S活動を推進しているのに、業務効率や生産性の向上につながらず、単なる美化活動といった表面的な活動に陥っているケースは少なくありません。このような組織では、業務を阻害するムリやムダが放置され続けてしまい、どんなに新しいツールやシステムを導入しても業務改善につながらないといった問題が発生します。

この問題は、5S活動の目的や意義、期待できる効果についての理解不足が原因と考えられます。本来は、5S活動を進めることで、業務効率の向上、安全性の確保、快適な職場環境の整備などの達成を目指します。しかし、これらの目的や効果が意識されず、形骸化した5S活動となっていては、その後の業務改善は見込めません。

セゾンパーソナルプラスの研修では、5S活動の目的やその効果、組織にもたらされる変化などについて理解します。さらに研修を通じて5Sについての学習意欲を高め、職場で適切な5Sを実践する動機付けを図ります。

5S活動を適切に実行して組織に定着を図るためには、5S活動の実践にあたってのポイントを理解することが課題になります。

5S活動は、取り組むときの意識や行動次第では単なる美化活動に終わってしまい、業務改善や生産性向上に結びつけることができません。

4つのSと言われる、必要なものと不必要なものを分類する「整理」、ものの定位置を決める「整頓」、職場環境を整える「清掃」、きれいな状態が維持されている「清潔」。これらの状態を維持し、活動を続けていく仕組みをつくる「躾（＝習慣化）」を、自社の状況に合わせて無理なく継続することがポイントになります。また、5S活動自体を目的化するのではなく、その企業ごとに「活動を通じて何を得るのか」といった目的を設定することも重要です。

セゾンパーソナルプラスの研修では、4つのSや「躾」を適切に実行するためのポイントを学習します。さらに、5Sのそれぞれのプロセスについて実践スキルを身につけます。

継続的に効果のある業務改善を実行するためには、生産性向上・組織の成長につながる5S活動計画を策定することが課題となります。

計画性のない5S活動は、実行しても業務改善につながらず、また一時的にやっただけで終わる場合がほとんどです。5S活動は業務改善活動が適切に行われる組織作りとしての側面もあることから、計画的に進める必要があります。

生産性向上や組織の成長につながる計画を立てるためには、5S活動によって何を得るのかといった目的を明らかにすること、人的リソースを把握して無理のない活動計画を立てること、さらに第三者からの客観的な意見を聞いて修正をすることなどが重要です。

セゾンパーソナルプラスの研修では、所属する組織における5S活動の実施計画を実際に作り、研修で学習した内容の定着化や新たな気付きを促します。さらに、5S活動の計画策定のポイントや検討すべき項目が何かなどについて受講者同士で意見交換を行い理解を深めます。