2023.03.23
社員研修の種類を解説!目的別おすすめ研修を紹介

社員研修にはさまざまな種類があり、対象者や必要なスキルによって適した研修は異なります。種類ごとの特徴や効果を理解すれば、目的に合わせた研修の選択が可能です。本記事では、企業における研修の目的や種類、種類ごとの特徴について解説します。
社員研修にはさまざまな種類があり、対象者や必要なスキルによって適した研修は異なります。種類ごとの特徴や効果を理解すれば、目的に合わせた研修の選択が可能です。本記事では、企業における研修の目的や種類、種類ごとの特徴について解説します。
1.企業における研修の目的とは

企業における研修の目的は、以下のように企業側の視点と従業員側の視点で異なります。
●企業側:人材育成・生産性向上
●従業員側:スキルアップ・キャリアアップ
企業の研修は新人研修だけでなく、中堅社員や管理職に対するものも存在します。
研修内容によって得られるスキルは異なるものの、企業側から見た場合、人材育成という軸は変わりません。
さまざまな種類の研修によって人材を育成すれば、生産性向上や目標達成につなげられます。
研修により従業員に企業理念やビジョンが浸透すれば、エンゲージメントが向上し、さらなる生産性向上や離職防止にも期待できるでしょう。
一方、従業員側から見た場合、研修でスキルやマインドを磨くことにより自身のスキルアップにつなげられます。
また、自身の現在地を見つめなおす機会にもなります。
日々の業務に追われている従業員が研修を受ければ、自分のスキルやキャリアを振り返ることができ、今後のキャリアについて考えるきっかけにもなるのです。
2.「社内研修」「社外研修」それぞれのメリット

企業の研修は、社内研修と社外研修の2つに分けられます。
社内研修は多くの企業で実施されており、新入社員研修やコンプライアンス研修、情報セキュリティ研修が該当します。
社外研修は、講師を招いたり社外の会場に足を運んで研修を受けたりといった、外部のサービスを利用する研修です。
それぞれの研修に特徴やメリットが存在するため、求めているスキルや研修内容によって使い分けるとよいでしょう。
ここでは、社内研修と社外研修のメリットについて解説します。
社内研修のメリット
社内研修のメリットは、企業の意向に沿った研修ができることです。
企業理念や業務の進め方は、企業によって異なります。社内で研修を開催すれば、企業の想いを伝えたり業務に必要なスキルを教えたりといった、企業の理念や業務内容に沿った形での研修を開催できます。
ほかにも、進捗状況に合わせて研修の進め方を調整できること、繁忙期を避けて開催時期を決定できることなど、社内の状況に合わせた対応ができる点もメリットです。
社外研修のメリット
社外研修のメリットは社内の負担を軽減できることです。
社内研修は企業の意向に沿った形で研修を開催できる反面、研修の準備を自社で行う必要があります。
業務と並行して研修準備を担当する従業員にとって、その負担は大きなものです。
社外研修であれば、豊富なカリキュラムのなかから研修に適した内容を選択できるため、研修内容や進め方を考える必要がありません。
そのため、社内研修に比べると準備にかかる時間が短縮できます。
また、社外研修では社外の会場に足を運んだり外部から講師が来たりと、普段の業務とは異なる環境下で研修を受けます。
新鮮な気持ちで取り組み、異なる考え方を学べる点も社外研修のメリットです。
3.主な社員研修6種類

社員研修の進め方にはさまざまな種類があり、細かく分類すると以下の6種類に分かれます。
●OJT
●OFF JT
●eラーニング
●オンライン研修
●グループワーク
●ロールプレイ
研修内容や研修対象者の場所に応じて使い分けることが大切です。
ここでは、それぞれの研修方法について解説します。
1.OJT
OJTは、実際に業務に取り組みながら業務内容や手順を覚えていく研修方法です。
実際に業務をこなすため、実践的なスキルや手順を理解できます。
研修と業務を並行して進められるため、多くの企業で導入されています。
しかし、OJTだけでは業務に必要な知識やスキルを教えられません。
業務を進めるうえで前提となる知識や考え方は、座学により教えられます。
また、OJTを導入している企業では、教育担当者に丸投げしているケースがあります。
その場合の問題は、教育担当者の負担が増えるだけではありません。
教育の進め方が担当者によって異なり、思ったような効果が得られないケースが考えられます。
効果的な人材育成をするためには、座学と組み合わせることが大切です。
2.OFF JT
OFF JTは座学による研修を指し、セミナーや講演会もOFF JTに分類されます。
前述したように、効果的な人材育成をするためには、座学とOJTをうまく組み合わせることがポイントです。
OFF JTで体系的な知識を身につけ、OJTで実践的なスキルを学べば、業務に必要なスキルを習得しやすくなります。
実際の業務に参加する前に、前提となる知識や考え方を学んでもらう研修としてOFF JTを活用するとよいでしょう。
3.eラーニング
eラーニングは、オンラインでセミナーや講義の動画を見ながら学習する研修方法です。
オンラインで学べるため、時間や場所にとらわれず研修を受講できます。
スマートフォンやタブレット端末で学習できる研修であれば、通勤時間を利用した研修もできるでしょう。
ただし、受講時の状況が見えないため、eラーニングを実施するだけでは理解度がわかりません。
受講後のテスト実施や課題提出など、理解度を測れるような対策を講じましょう。
セゾンパーソナルプラスでは、さまざまなeラーニングサービスを提供しています。
教材作成プログラムもあり、各企業に合わせた教材も作成できますのでお問い合わせください。
4.オンライン研修
オンライン研修は、Web会議ツールを利用して開催する研修方法です。
離れた場所の従業員に対し、まとめて研修を開催できる点がメリットです。
チャット機能やホワイトボード機能が搭載されたツールを利用すれば、集合研修と同等の研修を開催できます。
一般的なWeb会議ツールには画面共有機能が搭載されているため、PC操作を教える研修であれば対面よりも効果的に教育できます。
5.グループワーク
グループワークは、座学研修のひとつとして実施される研修方法です。
参加者を数名ずつのグループに分け、与えられたテーマに対してディスカッションや課題解決に取り組みます。
メンバーの意見や考え方を知ることにより、新たな発見や気付きも得られます。
参加者とコミュニケーションをとりながら取り組むため、チームビルディングに有効な研修です。
6.ロールプレイ
ロールプレイは、接客やサービス業で実施されることが多い研修方法です。
略して「ロープレ」とも言われています。接客のロールプレイの場合、店員役とお客様役に分かれ、実際に接客をしながらトークの流れやクレーム時の対応といった接客方法を確認します。
人と対面で接する業務を体系的に学べる研修として有効です。
管理職向けの研修として、部下との対応をロールプレイで学ぶ方法もあります。
4.【階層別】社員研修4種類

企業では、新入社員や中堅社員、管理職など、階層によって求められるスキルや考え方が異なります。
社員研修を効果的なものにするには、組織の階層に沿って研修を実施する「階層別研修」がおすすめです。
階層別研修は以下の4つに分けられ、それぞれに適した研修が存在します。
●新入社員向け研修
●若手社員向け研修
●中堅社員向け研修
●管理職向け研修
ここでは、4種類の社員研修の目的と具体的な研修内容を紹介します。
セゾンパーソナルプラスでは、さまざまな研修プログラムを提供しております。
各企業に合わせてオーダーメイドで研修設計が可能ですので、ぜひお問い合わせください。
1.新入社員向け研修
新入社員向け研修では、社会人としての自覚や意識を持ってもらうことを目的とした研修を実施します。
新卒の新入社員の場合、学生気分が抜けず社会人としての自覚を持っていない人もいるでしょう。
そのような新入社員に対し、ビジネスマナーやコミュニケーションに関する研修を実施し、社会人としての自覚や意識を植えつけます。
ビジネスマナー研修
ビジネスマナー研修では、社会人としての礼儀作法や言葉遣いを教育します。
ビジネスマナーを教育する目的は、お客様からの信頼を得ることです。
社員のひとりとして恥ずかしくない振る舞いや言葉遣いを習得することにより、お客様から「安心して任せられる人」と思ってもらえます。
研修内容としては、名刺交換や挨拶、お辞儀の角度について教育するのが一般的です。
社内研修で実施されることが一般的ですが、外部講師を招いて専門家による研修を開催するケースもあります。
コミュニケーション研修
新入社員向けのコミュニケーション研修では、上司や同僚と円滑に業務を進めていくためのスキルを教育します。
主に「報連相」について教育する企業が多く、報連相がコミュニケーションの基本であることがわかります。
研修では、座学によりコミュニケーションの重要性やポイントを伝えるほか、ロールプレイやワークショップで実践的なコミュニケーションを学んでもらうことが大切です。
2.若手社員向け研修
若手社員向け研修では、3年目以内の従業員に対し、業務を遂行するための基礎的なスキルと組織に貢献するための応用力を取得してもらいます。
3年目以内の従業員は、仕事のやり方こそ覚えたものの、ひとりで判断したり問題解決したりといった力は不足している人が多いでしょう。
そのような従業員に対し、組織の一員として自立できるよう、セルフマネジメントやリーダーシップに関する研修を実施します。
セルフマネジメント研修
セルフマネジメント研修では、自己管理能力や人間関係構築能力を向上するための教育を実施します。
企業にとって戦力となる人材は、自立した人材です。
自立するためには、モチベーションやタスクを自分で管理しなければなりません。
研修では、自身の感情や行動をコントロールするスキルを習得します。外部の専門家を招き、研修を実施することが一般的です。
現場リーダー研修
現場リーダー研修では、現場を動かすリーダーとしての能力を教育します。
現場リーダーは組織を引っ張っていく役割とともに、組織の目標達成も求められます。
そのためリーダーシップだけではなく、目標設定や管理、問題解決能力といった、目標を達成するためのマネジメントについても教育が必要です。
定期的に開催し、責任感やマネジメント能力も身につけられれば、将来の幹部候補育成にもつながります。
3.中堅社員向け研修
中堅社員向け研修は、組織において主力として活躍する従業員の育成が目的です。
4年目以降の中堅社員は、新人育成やリーダーの補佐といった現場側と管理側の架け橋としての役割を求められます。
しかし、これらの役割はこれまでの業務とは異なるスキルが必要です。
中堅社員としての役割を遂行してもらうため、フォロワーシップやメンターの知識を身につける必要があります。
フォロワーシップ研修
フォロワーシップ研修では、組織のリーダーを補佐する能力を高める教育をします。
組織の管理に関わる業務を、リーダーがすべて担当するのは簡単ではありません。
組織のリーダーを補佐する存在がいるだけで、組織力は向上します。
組織のリーダーを補佐する存在となるのが中堅社員です。リーダーの指示に対し指示内容に問題がないかを確認し、指摘や提案をすれば、リーダーの負担は軽減します。
組織を円滑に運営するためにも、フォロワーとなる人材を育てることが重要です。
研修では、フォロワーとしての役割だけでなく、論理的思考や多面的思考についても教育します。
メンター研修
メンター研修では、新入社員の精神面でのケアをするスキルを身につけるための教育をします。
新入社員は、業務や人間関係に対して不安や不満を持っているものです。
不安や不満を解消するためには、精神面でのサポートが欠かせません。
中堅社員には、新入社員の精神面でのサポートをする「メンター」としての役割が求められます。
メンターに必要な能力は、コミュニケーション能力や相手の気持ちを汲み取る力です。
メンターとしての能力には、心理学的な知識も求められます。
そのため、講師には外部から専門家を招くとよいでしょう。
4.管理職向け研修
管理職向け研修は、部長や課長といった管理職の育成が目的です。
管理職に求められる役割は、組織の目標達成や業務管理、人材育成です。業務に対する知識ではなく、従業員のやる気を引き出したり、組織の方向性を統一したりといった能力が求められます。
管理職としての役割を全うするため、管理職向け研修ではリーダーシップやコーチングといった能力を習得する必要があります。
管理職には専門的な能力が求められるため、外部の専門家を招いて研修を実施するとよいでしょう。
リーダーシップ研修
リーダーシップ研修では、リーダーとしての役割や責任、組織を目標達成に導く行動指針を学びます。
管理職には、組織の成果に対する責任が課せられています。
組織を目標達成に導き、成果を出すためには、統率力だけではなく従業員の力を引き出す能力が欠かせません。
そのためには、観察力や判断力、傾聴力といった能力を向上させることが必要です。
研修では、リーダーシップの定義や種類、役割のほか、従業員との信頼関係の構築方法や仕事の進め方について教育します。
コーチング研修
コーチング研修では、部下のモチベーションを引き出し、生産性向上につなげるためのスキルを養います。
コーチングとは、対話を通じて相手の能力を引き出すことです。管理職の役割には人材育成があります。
人材育成とは、業務方法を教えることではなく、目標を達成するための考え方や行動を教えることです。
部下が目標に対し前向きに取り組むためには、部下の話に耳を傾け、モチベーションを引き出す必要があります。
研修では、コーチングの意味や役割、コーチングの注意点について教育します。
5.企業研修プログラム
TRAINING BY HIERARCHY
階層別研修
TRAINING BY HIERARCHY
階層別研修
新入社員~経営層まで各階層の役割・ミッションに応じた知識・スキルを学べる研修カリキュラムです。
THEME
テーマ別研修
THEME
テーマ別研修
学習したいテーマに特化して知識・スキルを学べる研修プログラムです。
6.まとめ

企業における研修の目的は、企業側の視点と従業員側の視点で異なります。
企業側では人材育成や生産性の向上が目的になるのに対し、従業員側ではスキルアップやキャリアアップが研修を受ける目的です。
企業の研修は、大きく社内研修と社外研修に分類されます。
社内研修は、新入社員研修やコンプライアンス研修など、社内で開催される研修が該当します。
社外研修は、外部のサービスを利用する研修です。
外部から講師を招いたり社外の会場に足を運んで研修を受けたりします。
効果的な社員研修を実施するには、「階層別研修」がおすすめです。
企業では、新人や中堅、管理職などの階層によって求められるスキルや考え方が異なるためです。
さまざまな研修方法を理解し、求めているスキルや研修内容によって使い分けましょう。
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