HOME コールセンターコラム vol.23 :コールセンターのKPI 応答率の管理について 〈その2〉

vol.23 :コールセンターのKPI 応答率の管理について 〈その2〉

こんにちは!
さつき先生です。
コールセンターのKPIシリーズ、応答率のサービス管理について、前回に引き続きの説明です。

1.コールセンターのKPI 応答率の管理について

応答率というと定義として「かかってきたコールの何%に対応したか?」を示します
ただし、目標数値を月間平均90%としているセンターでも、平均の落とし穴に陥っているセンターもあります。ある繁忙期間は応答率平均:70%以下ですが、閑散期間になると応答率平均:95%以上になる場合があるとします。そうすると月間平均としては90%になるのですが、月内のバラツキがあまりにも大きいという問題があります。しかし、平均応答率で見るとその問題が隠れてしまう場合があります。そういうバラツキを排除して、均等にお客様の着信状況を図るために「サービスレベル」という考え方があります。サービスレベルの定義としては、「かかってきた電話の総受電数のX%はY秒以内に応答する」というものですが、簡略的に「X%  in  Y  Sec」と示す場合があります。X%:80%、Y秒:20秒としているセンターが一般的です。
正式には「X% of Calls Answered Within Y Seconds」と表されますが、世界標準のもっと重要かつ信頼の高いKPI指標とされています。

全コールの80%は20秒以内に応答をする事を目指す!というKPIですが、応答率だけの管理と同じように、時間帯によってサービスレベルが高い時間帯と低い時間帯があります。そのため、単に月平均、日平均の数値だけ見れば良いというわけでは無く、時間帯別、日別のトレンドをしっかり見極めながら、総合的にバラツキの管理をしていくという点では同じく重要になります。このサービスレベルの指標は実際にVol.13で説明したアーランC式の必要要員計算の際に用いるKPI指標にもなります。アーランC計算式で必要な3つのKPIの一つが「サービスレベル目標値」になりますので、サービスレベル管理と要員計算の管理を同時に行う事になります。コールセンター文化の啓蒙が深い外資系企業や応答率だけのKPIでは、なんとなく不十分と感じているセンターは、この「サービスレベル指標」を繋がりやすさのKPIに用いるケースが増えてきています。一般的なPBX、コールセンター管理システムにはこのサービスレベル管理指標を設定して管理する機能が備わっていますので、応答率だけの管理から一段管理レベルを上げたいというセンターは「サービスレベル」を中心に応答率管理をするのも良いと思います。