2018.04.02
vol.1【仕事の三要素】By藤木 健

「熱き思いを伝えて歩くパッション伝道師」こと藤木健と申します。4月に入り、暖かくなってきました。春ですね。新年度、新人コミュニケータさんを採用される会社も多いのではないでしょうか。新人を採用したら、研修!となりますが。研修体系を考える時に、ちょっと考えて頂きたいのが、スキル面の話です。
「熱き思いを伝えて歩くパッション伝道師」こと藤木健と申します。
4月に入り、暖かくなってきました。春ですね。新年度、新人コミュニケータさんを採用される会社も多いのではないでしょうか。
新人を採用したら、研修!となりますが。研修体系を考える時に、ちょっと考えて頂きたいのが、スキル面の話です。
1.仕事の三要素
私、本業が研修講師でございまして、管理者向けの研修で、仕事の三要素について話します。
「知識」と「技術」と「意識」の3要素です。

すなわち、
知識仕事を進めるために必要な、知っておくべきこと。業務知識、一般常識
技術トレーニングを経て身につくもの。トークスキル、タッチタイピング
意識どんな意味を見出して、仕事をしているのか?態度、姿勢、志
という定義です。
ここで、寿司屋さんの話をします。寿司職人に必要な知識とはなんでしょうか?
魚の種類、魚の旬、包丁の種類、コメの炊き方、etc.といったところでしょうか。
では、知識だけがちゃんとあれば、寿司は握れるでしょうか。
無理ですよね。寿司を握るには、握るための練習をしなければいけません。
職人さんは最初、おからとコンニャクで握るこつをつかむまで、何度でも何度でも握る練習を繰り返すそうです。そう、技術というのは、練習、トレーニングを繰り返さなければ身につくものではありません。そして、寿司職人の意識は何でしょうか。「手に職があれば、くいっぱぐれがない」という人もいるでしょう。でも、「自分の寿司を食べてもらうことで、幸せな感覚を味わってほしい」という職人さんもいそうですよね。あるいは「寿司はもともと高級食ではない、もっとリーズナブルに食べて欲しい」という職人さんもいそうですよね。コールセンターで当てはめてみましょう。知識は、業務知識や業界知識です。技術は、トークスキル、説明力や質問力、心情察知力などです。意識は、マインド、取り組み姿勢と定義できるでしょう。新人研修にて、知識の研修やマインド研修というのは、様々実施されています。しかし、技術面のトレーニングを行っている企業は、コールセンターのモニタリング評価をしていると、まだまだ少ないなと感じております。仕事に対しての意欲はある、しかし、お客様の話が聞き取れていない、もしくは、言われたことを理解していない。そんなコミュニケータさんは、結構多い。対して、行う指導はというと「お客様の話をもっとよく聞いて」だったりします。違う、と叫んでしまいそうになります。その人は、お客様の話を真剣に聞いているのですが、「もっとよく聞く」技術が習熟されていないのです。それを、デビューしたからと、フィードバックのアドバイスだけでスキルアップをさせようとしても、難しい。技術面は、一度の研修で身につくものではなく、練習が必要なのですね。
2.講師プロフィール

クレジットカード、通信から通販、流通、損保まで数多くの業界のコールセンターを経験。リーダー、SVの育成を得意とし、数値管理、QA(品質管理)、フィードバックの手法など個々に合わせた指導方法を考案。2010年頃より、コールセンター分野のみならず、広く人材をテーマにした企業研修講師として活躍している。最近では「解約率の減少」「売上アップ」「サービスレベルの向上」など、目標数値をコミットするコンサルタントとしても注目を浴びる。その一方で電話など非対面での顧客対応における「聴くこと・訊くこと」の重要性に着目、有志とともに「きくスキル研究会」に参画。2007年~2015年まで研究と検証を重ねる。また、「組織的クレーム対応」や「トレーニング技術」についても造詣が深い。
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