HOME 人材育成コラム <第18講目>自分に合った『ストレス対処法』 を見つけよう!

<第18講目>自分に合った『ストレス対処法』 を見つけよう!

みなさん、こんにちは。「3分くらいでわかる!

研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」第18講目を始めます。

<第18講目>自分に合った『ストレス対処法』 を見つけよう!

今回のテーマは、「自分に合った『ストレス対処法』を見つけよう!」です。

1.私たちにとって「ストレス」とは

今から50年以上前、生理学者のハンス・セリエ教授が提唱したものとされている「ストレス」。
現代に生きる私たちにとって、この「ストレス」とはどのようなものでしょうか。

「ストレス」は、一般的には「日々の仕事や生活上で受けるプレッシャー」と言いかえることができます。

私たち講師は、ストレスについて研修でお伝えする際に、個人にとって負担となる刺激である「ストレッサ―」が心に負担(プレッシャー)を与え、そこから「ストレス反応」が引き起こされる、という説明をしています。

ある事柄との関係性や受け取り方によって、「ストレス」を受ける程度は様々です。
ほとんど影響を受けない人もいれば、大きな負担(プレッシャー)を感じて抱え込んでしまう人もいます。
また、負担(プレッシャー)を「負」に感じず、むしろ楽しんでいる人もいます。
トップアスリートの方などは、その代表に当たるのではないでしょうか。

このように、ストレスの感じ方は人によって様々です。そのため、ストレスの対処法も、自分で自分に合ったものを選び、実践していくことが基本になります。これが「心身を悪化させないためのセルフケア」の考え方といえます。

そこで今回は、ストレスの対処法である「ストレスコーピング」をいくつかご紹介したいと思います。

2.ストレスコーピングとは

「ストレスコーピング」の代表的なものは、
「ストレス反応をストレス反応だと思わないようにすること」です。

これだけでは少し分かりづらいと思いますので、具体的な例を示します。

・完璧主義を修正する

物事を100%完璧にしようとすると、完璧でない箇所に大きなストレスを感じたり、完璧にならないことで自信を無くしたり、マイナス思考に陥ってしまうことがあります。
「完璧にならなくて当たり前」「ここまでできれば上等」のように考え方を変えることが大事です。

・周囲や物事に過度な期待を抱かない

環境や他人の言動、行動に期待をし過ぎてしまうと、その期待に沿う出来事が起こらなかった場合、その環境や他人に対して大きなストレスを感じてしまうことがあります。
環境や他人は、自身ではコントロールできないことを鑑み、過度に期待を抱かないことが大事です。

・ストレッサ―から一時的に退避する

ストレッサーからいったん逃げて、どのくらいのストレッサーが発生しているのかを客観視することで、過剰なストレス反応の発生を防ぎます。
最近、有名になった「逃げるは恥だが役に立つ(恥ずかしい逃げ方でも、生き抜くことが大切)」ではないですが、時にはストレッサ―から「逃げる」ことも、ストレスコーピングの方法の一つです。

3.物理的なストレスコーピング

ここまでは、「考え方を変える心理的ストレスコーピング」の一部をご紹介してきました。
しかし、考え方を変えようとしても、これまで培ってきた自身の心や考え方を変えるのは容易なことではありません。

その場合は、頭ではなく体を動かす「物理的なストレスコーピング」が効果的です。

・リラクセーション法を行う(呼吸法、アロマテラピーなど)
・有酸素運動を行う(ウオーキング、サイクリング)
・絵を描いたり音楽活動をするなど、自身の趣味に没頭する
・休日に何もせずに一人でゆっくり過ごす

などがあげられます。

頭であれこれ考えるよりも身体を動かしたり、意図的に動かさなかったりする方が、効果的なストレスコーピングになる場合もあるでしょう。

4.自身のストレスを見極める

もちろん、一人でできるストレス対処には限界があります。
自身では対処しきれないストレスを感じていると分かったら、できるだけ早めに上長や専門医などに相談することが大切です。

大きなストレスは不快感情を引き起こし、やがてストレス疾患をもたらす危険性があります。
しかし一方で、適度なストレスは、人間の目標や努力が生じ、やる気が養われる効果があります。

自身のストレスの感じ方やストレッサ―の大きさを理解し、自分で対処できるところは自分で、対処できないところは支援を仰ぐことが大事です。

私たちは、メンタルヘルスに関する「セルフケア研修」「管理者のラインケア研修」などで、ストレスへの接し方や対処法について説明を行っているほか、「ストレスチェック」サービスをご用意するなどして、職場のストレスケアのサポートを行っています。

それでは、「3分くらいでわかる!研修講師TAMAのワンポイントレッスン!」
第18講目を終了いたします。