2024.03.18
効果的な研修を企画するには?企画時のポイントや手順を徹底解説

企業の人材育成を行う上で欠かせないのが、社員研修です。社内の人事担当者が主体で行う場合が一般的ですが、「何から始めればいいかわからない」「どうすれば効果的な研修ができるのか」と悩んでいる人事担当者の方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、研修企画の考え方や、研修企画する際のポイントと進行の手順について解説します。
企業の人材育成を行う上で欠かせないのが、社員研修です。社内の人事担当者が主体で行う場合が一般的ですが、「何から始めればいいかわからない」「どうすれば効果的な研修ができるのか」と悩んでいる人事担当者の方は多いのではないでしょうか。そこで今回は、研修企画の考え方や、研修企画する際のポイントと進行の手順について解説します。
1.研修企画する必要性とは

まずは、研修を実施する際に企画することの必要性について解説していきます。
経営・人材戦略の設定
研修を実施する上では、企業経営と人材戦略を避けて考えることはできません。企業の将来像や今後の事業戦略に必要となる人材を育成するために実施されるのが研修です。企業の行く末に大きく関与しているからこそ、実際に欧米企業においても経営リーダーが育成に10〜15%ほどの時間を費やしているといわれています。定期的に社内で研修企画を行うことは、企業の経営戦略や人材育成の方針とのすり合わせにもつながります。
人材育成を後押し
近年の日本社会では、少子高齢化に伴う労働人口の減少が顕著に表れています。また、終身雇用制度の崩壊によって、社員の転職が一般的になっていることも、企業の人材確保の難易度をあげる一つの要因となっていることは間違いありません。そのような採用市場の縮小によって企業には、いかに現状の社員を成長させるか、どうやって離職率の低下を図るか、といった施策が求められるようになっています。
2.研修企画のプロセス

研修を実施する際に、事前準備として研修企画を行うことは、研修プログラムの効果を最大限発揮するために非常に重要です。本章では、研修企画のプロセスについて解説していきます。研修企画は以下の6ステップにわけて進めていきます。
・人材育成の方針を設定
・研修対象者の決定
・研修の目的と成果を設定
・研修プログラム・内製or外注・スケジュールの決定
・研修プログラムを実施し、振り返る
・研修の検証と改善
人材育成の方針を設定
まずは、組織としての課題や事業戦略を決め、研修によってどんな人材を育成するかの方針を明確にします。階層ごとに必要な能力や役割が何かといった人材要件を定義し、不足している人材の育成に足りないものを洗い出すのです。人事部から経営層へ企業ビジョンや現状をヒアリングするだけでなく、現場に対してもヒアリングを行い、人的リソースの現状を正しく把握するように心がけましょう。
人材育成は、長期的なプログラムです。研修によって短期的な目標や成果にフォーカスするのではなく、長い目で俯瞰的に見ながら人材育成へのアプローチする考え方が重要になります。
研修対象者の決定
研修プログラムの全体像を決めた後は、研修に参加する対象者を選定していきます。人材要件に照らし合わせ、会社の課題解決のためにアプローチする年代・属性について考えます。日本企業で一般的なのは、階層別に研修を設定することです。新卒やマネージャー、管理職などの社内での階層ごとに、求めるスキルを定め研修を実施していきます。自社の課題や人材育成方針と照らし合わせ、成長させたい社員層を検討しましょう。
研修の目的と成果を設定
研修実施前には、研修を行う目的と成果を明確に設定しておきましょう。研修参加者に、研修を通じて何を目指し、どんなスキルを獲得して欲しいのかなどを決めます。研修の目的は、現状を分析することからスタートします。管理職であれば「今の時代にあった部下のマネジメントができているか」「フレンドリーすぎてチームにメリハリがない」など、参加者本人の特性と課題を洗い出すことが重要です。明確化された課題のもと、会社としてどんなスキルや知識を知って欲しいのかを考えます。
研修プログラム・内製or外注・スケジュールの決定
研修の目的や成果について決めたら、核となる研修プログラムの内容を決定する段階に入ります。研修プログラムの作成する流れは以下の通りです。
・大まかな研修の構成を決める
・決めた構成をもとに、プログラムを作成する
・担当講師やプログラム全体の内製or外注を検討する
・研修スケジュールを決める
プログラムの内容は、研修テーマによって大きく異なります。座学なのか、実践的な学びのなかでスキル習得を目指すのか、対象となる参加者によってスケジュールも変わるため、日程に余裕を持って研修企画を進めましょう。
また、研修内容の内製化や人的リソースの確保が困難な場合は、研修の外注も検討しておくことをおすすめします。内製にこだわった結果、研修担当者への業務負担の増加や研修内容が形骸化してしまっては意味がありません。自社の現場の意見や現状を考えながら、研修の内製・外注を決めましょう。
セゾンパーソナルプラスでは、企業に向けた多様な研修プログラムを用意しています。ご興味ある方は、ぜひ一度お問合せください。
研修プログラムを実施し、振り返る
研修プログラムを策定したら、研修を実施します。研修を無事終えたら、必ず研修内容の振り返りを行いましょう。研修を振り返る上では、参加者の満足度も大切ではありますが、最も重視すべきなのは、事前に設定した「目的や成果をどのくらい達成できたか」です。参加者へのアンケートとともに研修の有益度を確認し、次回へ向けての課題や解決策を振り返りましょう。
研修の検証と改善
研修振り返り後は、研修の検証と改善を行います。具体的な検証方法としては、研修から1ヶ月後に実務に活かされているかのアンケート調査、研修終了直後に研修内容の復習テストを実施するなどです。研修で取り扱った内容がどのくらい実務で活きているのか測定し、研修ごとに調整しながらより質の高い研修の実施を目指しましょう。
3.研修を企画する際のポイント

研修を企画する際には、いくつか注意しておくべきポイントがあります。今回は以下の3つのポイントをご紹介します。それぞれ見ていきましょう。
・研修実施時の制約を把握する
・企業ビジョンとすり合わせる
・研修企画のブラッシュアップをする
研修実施時の制約を把握する
研修企画をする際は、事前に研修を実施するにあたっての制約について把握しておく必要があります。企業や研修ごとに多少の違いはありますが、主な制約例は以下のとおりです。
・予算
・人的コスト
・研修参加者の居住地
まずはじめに「予算」は、研修実施には欠かせない要素です。研修規模やオフライン・オンラインといった実施形式、講師派遣型など、研修によって必要な費用は異なります。いずれにせよ、かけられる予算によって実施可能な研修の幅も変わるため計画段階で必ず把握しておきましょう。
次に「人的コスト」です。研修には、参加者だけでなく研修を計画し、実行する開催側の業務時間も考えておかなくてはなりません。他業務との兼ね合いや社内の繁忙期と重複していないか、といった点も考慮しておかなければ研修によって業績が落ちてしまうこと自体もあり得ます。研修参加に対する社内の不安や不満を煽ることにもなりますから、十分注意が必要です。
最後に「研修参加者の居住地」です。会社が複数の拠点を有している場合は、研修参加者への交通費の支給や開催時間、宿泊費用も追加でかかります。
企業ビジョンとすり合わせる
研修は、企業の経営・事業戦略を達成するための手段です。会社としてどんなビジョンを描いているのか、何が課題でどのように解決していくべきなのか、を深く理解した上で研修を企画し、研修参加者を支援していく必要はあります。
研修企画のブラッシュアップをする
より良い人材育成を実現するためにも、毎回の研修で振り返りは欠かせません。研修企画から実施してみて、目標の達成度や研修の満足度、実施時期など、反省を行い課題を明確にします。研修を実施するごとにブラッシュアップし、どんな研修を実施すべきかも併せて見定めていくことが大切です。
4.研修企画の考え方を理解し、効果的な社内研修を目指そう

今回は、研修企画の考え方や、研修企画する際のポイントと進行の手順について解説しました。
効果的な研修には、研修の意義や企業ビジョンといった「なぜ研修を行うのか」という原点まで立ち返る考え方が重要です。また、研修実施後には必ず振り返りと検証を行い、効果的な社内研修を目指しましょう。
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5.企業研修プログラム
TRAINING BY HIERARCHY
階層別研修
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