ハラスメント研修

ハラスメント研修は、主に企業・組織の経営・運営、または管理に関わる方を対象に、ハラスメントを生じさせない組織をつくることを目的に実施されます。

ハラスメントは「いじめ」「嫌がらせ」と訳され、他者に不快な思いをさせ、身体的・心理的苦痛を感じさせる行為のことです。ハラスメント研修を実施することは、具体的な防止策や対応方法を学ぶだけではなく、「組織としてハラスメントは許さない」というメッセージを送ることにもつながります。

今改めてハラスメント研修が注目されているのは、労働施策総合推進法等により、ハラスメントの防止措置を講じることが企業・組織に義務付けられるようになったことが理由の一つです。以前から職場での「いじめ」は存在しており、管理・経営者のほとんどが何らかの形でハラスメントに関する問題に対処した経験を持つものです。

ハラスメント研修を実施することで、改めて組織全体に、ハラスメントは許さない、しっかりと対策を取っていくというメッセージを浸透させることができます。

セゾンパーソナルプラスの研修では、ハラスメントを防止することの重要性や、誰もが行為者になりうることなど、ハラスメントに関する理解を深めます。さらに職場で起こりうるハラスメントについて具体例を用いて学ぶとともに、それぞれの対応策を身につけます。また組織風土に大きな影響を与えることのできる管理者として、ハラスメント防止のための計画立案を行い、防止策を実施していくための手助けとします。

ハラスメントの理解を深め、防止するには、ハラスメントについての正しい知識と日々の行動への自覚を持つことが課題になります。

職場におけるハラスメントは、被害者の能力発揮を妨げ、尊厳や人格を傷つけうる許されない行為です。ハラスメントが防止できないことは、当事者だけではなく組織全体に悪影響を及ぼします。秩序・モラルの乱れ、業務の停滞のほか、重要な人材の流出、社会的評価の低下などがリスクと考えられています。

職場でハラスメントが発生する大きな原因の一つとして、経営者や管理者など、組織のリーダーがハラスメント防止に対するメッセージを発していないことが挙げられます。

セゾンパーソナルプラスの研修では、組織としてハラスメント防止に取り組むことの重要性を学習します。さらに、従業員一人ひとりが高い能力を発揮し企業価値を高めていく上で、ハラスメント防止が不可欠であることを改めて理解させ、ハラスメントに関するメッセージの社内への発信を促します。

意図しないハラスメントを未然に防ぐには、法律上どのようにハラスメントが扱われているかを理解することが課題になります。職場でのハラスメントは法律上、明確に定義・類型化され、企業にはその対応が義務化されています。

「3大ハラスメント」と呼ばれる代表的なものには、立場を利用したハラスメントであるパワーハラスメント（パワハラ）、性的言動によるセクシュアルハラスメント（セクハラ）、妊娠・出産に関するマタニティハラスメント（マタハラ）があります。

2022年度には都道府県労働局における「パワーハラスメント」の相談件数が5万件を超えるなど、ハラスメント対策は組織の喫緊の課題となっています。ハラスメントはいずれも放置すると職場環境が悪化し、コミュケーションの低下、生産性の低下、離職・休職などを招きかねません。

こうしたハラスメントは、組織のコミュニケーションの希薄化やハラスメントに対する理解不足、ハラスメント防止に対する企業としての明確な姿勢が打ち出されていないことなどから発生していきます。

セゾンパーソナルプラスの研修では職場で起こるハラスメントについてその類型を整理し、どのような行為がハラスメントに該当するのかを学習します。しばしば「相手が不快に思わなければハラスメントではない」と誤解している人がいますが、これは間違いであるとはっきりと認識してもらいます。

実際にハラスメント対策を進めるには、多くの企業で導入されている施策や対策について理解し、自社を想定したハラスメント防止計画立案を経験することが重要です。

掛け声だけではハラスメントは防止できません。具体的な対策がなければ、結局職場でのハラスメントの蔓延を許すことになります。ハラスメント対策はすでに中小企業を含むすべての企業に対して義務化されているため、さまざまな先行事例が参考になります。

セゾンパーソナルプラスの研修では、企業に求められるハラスメント対策を学び、自社に不足している施策や対策について改善策を考えます。例えば、相談者が不利益を被らないようにする対策や、相談しやすい相談窓口の設置、意識浸透を目的とした研修や勉強会の実施など、必要な施策が実施されているかどうか自社を振り返って検討します。これらの実施計画を立て、実践につなげていくのが研修のゴールです。