メンター研修

メンター研修とは、対象となる新人・若手社員（メンティ）に対して、良き「助言者」となるためのコミュニケーションの取り方や相談への応じ方などを身につける研修です。この研修では職種、階層問わずメンターに選任されている方を対象としています。

メンター制度は、先輩社員（メンター）と新人・若手社員（メンティー）がペアとなって、メンターがメンティーをサポートするものです。メンターは、業務を直接的に指導するのではなく、主に精神面をサポートします。またOJT担当やそのほかの先輩社員との橋渡し役としての役割も期待されています。

今日多くの企業でメンター研修が注目されているのは、フォローされる側である新入社員などが成長し、定着率が向上するだけではなく、メンター自身にとっても成長機会となるためです。

またリモートワークが導入されたことなどを契機に、職場でのコミュニケーション機会が減少し、従業員のメンタルヘルスや組織に対するエンゲージメントの低下が懸念されるようになりました。こうした状況を改善する上でも、新人や若手社員をフォローするメンターに対する期待は大きくなっています。

セゾンパーソナルプラスの研修では、メンターとして必要となるスキルを理解し、メンティからの相談対応のワークやロールプレイングを通じて実践力を養います。研修を受講することで、メンティとの良い関係を構築できるようになり、その結果メンター・メンティ双方の成長が促進され、安心できる職場づくりにつなげられます。

メンター制度を意味あるものにするためには、メンターの立場にある人に制度の意義を認識させ、メンターとしての動機づけを図ることが課題となります。

メンター自身がメンター制度に関する理解や納得感が乏しいと、通常業務を優先するなどして制度が形骸化する恐れがあります。その結果、新人の早期戦力化が叶わないばかりか、新人の不安や悩みをキャッチアップできず、早期離職を招く可能性があります。

このような問題が生まれる背景には、会社がメンター制度をなんとなく有効そうだからと始めてしまうことが考えられます。導入する目的や期待する効果を定めておらず、その結果、組織にメンター制度の意義や目的、その重要性などが浸透していないことが原因です。

セゾンパーソナルプラスの研修では、受講者にメンター制度を導入する目的や、メンターに寄せられている期待について理解を促します。さらに、育成対象者への接し方としての「メンタリング」と「コーチング」の類似点や相違点を学習し、自身の役割を自覚させることでメンターとしての動機づけを図ります。

適切なメンタリングを実践するためには、メンターに求められる基礎的なスキルを理解し、習得することが必要です。

メンティとの適切な接し方が身についていないメンターは、メンティと良好な関係を築けず、本来求められる良き「助言者」にはなれません。メンター本人は良き助言者になろうとメンティに働きかけをするものの、適切なアプローチではないため、効果がない、またはかえってメンティとの間に壁ができる、といった問題が起こります。

こういった問題は、メンター自身が求められるスキルを把握しておらず、どのように振る舞えばよいかのイメージができないといったことから発生します。

セゾンパーソナルプラスの研修では、メンターの具体的なスキルやその効果などの理解を促します。さらに「メンティとの関係構築を図るコミュニケーションスキル」「メンティの話を傾聴して必要なフィードバックを返すスキル」「自分の意思やアドバイスを分かりやすく伝える説明スキル」などを学ぶことで、メンターとしてのスキルアップを目指します。

メンタリングのスキルを実践で発揮するには、学んだ知識を訓練によって自分のものにすることが課題となります。

メンタリングは知識を頭に入れるだけでは実践できず、現場でいきなりやろうとしてもうまくいかないことが多々あります。相手に対する働きかけであることから、対象を想定した訓練が必要で、その訓練を通じて自身の接し方の特徴や改善すべき点を把握し、ブラッシュアップしていきます。メンタリングの実践は意外と難しく、自分で行動してみて初めて分かることもあります。

セゾンパーソナルプラスの研修では、とあるメンティから相談を受けるケースを想定した実践的なワークを行います。またメンター役・メンティ役に分かれてロールプレイング演習を行い、メンティとうまく接するためのコツをつかみます。