HOME コールセンターコラム vol.33 :「コールセンター白書2017から見えるコールセンターの今!」〈その3〉

vol.33 :「コールセンター白書2017から見えるコールセンターの今!」〈その3〉

こんにちは!
さつき先生です。
引き続き、「コールセンター白書2017」のデータから読み解くコールセンターの今!を考察していきます。
前回の続きになりますが、「人が辞めないコールセンターの創り方」について考察をしていきます。

1.コールセンター白書2017から見えるコールセンターの今!

まず、下記の採用難に対する各社の対策例についてコールセンター白書2017からの抜粋データをご覧下さい。
「離職予防」がそのまま採用難対策となっていて、「既存スタッフが退職しないようモチベーション管理に気を配る」が圧倒的な割合になっています。採用という募集戦略が厳しいので、メンタルサポートなどモチベーション管理で退職という出口の栓を少しでも減らす事で活路を見いだそうという現場の苦悩が見て取れます。

出典元 : コールセンター白書2017
上記の、「既存スタッフが退職しないようモチベーション管理に気を配る」という具体的事例との関係性では、下記のアンケート結果より、離職予防対策として割合の高い「表彰制度の設置」、「短時間シフトでの柔軟性」、「フィードバック強化」などの施策がそれに当たるのでしょう。

離職予防対策として一番割合の高いのが「表彰制度の設置」という結果になっています。
表彰制度自体はモチベーションを高める効果がある事は事実ですが、運用に気をつけないとマンネリ化・一部の特定社員に集中したりして逆にモチベーション ダウンになるリスクもあります。短時間シフトでの勤務の柔軟性を担保する施策については、主婦層などには喜ばれる施策ですが、少しでも稼ぎたい!というモチベーションの社員にとっては、効果は期待できない。「フィードバック強化」についても、フィードバックを行うSVのフィードバック能力・カウンセリング能力を向上させないと、中途半端なフィードバックが逆にモチベーションを下げるというリスクもはらみます。どの施策も「これだ!」という特効薬が無く、色々やってトライ&エラーの繰り返しというのが現状かもしれません。私はコールセンター社員のモチベーションをアップする効果的な施策の一つに、会社の社長、経営陣が本社から足を伸ばして地方のコールセンターまで出向き、直接、「日頃の慰労・感謝の気持ち」や「会社はこんなにコールセンターを大切に想っている」という気持ちを皆さんの前できちんと語ってもらうのも効果的と想います。とかく、本音と建て前で言うと、「コールセンターは顧客の最前線基地として重要な機能」と社内・外の取材で答えておきながら、1年に1回も地方のコールセンターを訪れない社長や経営陣は沢山います。やっぱり“人が人足るゆえん”としてオペレーター・SVは機械では無いので、会社から注目され、経営陣が足繁く通って「日頃の慰労・感謝」や「社長の考え・コールセンターはこう活用されている」などの話に触れれば自ずとモチベーションがアップしていくものです。各種施策の実施も大切ですが、真の意味での“心と心の触れない”という基本的な気持ちは常に忘れないでいたいものです。

コールセンター白書2017
SVの育成プログラム一覧はコチラ
オペレーターの育成プログラム一覧はコチラ